野尻抱介blog

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念願のウナギが釣れた


 天然ウナギなんてものすごく貴重だと思いがちだが、意外にもウナギは普通の川に普通にいるという。そんなわけで今月はウナギ釣りに挑戦していた。

 餌はフトミミズがいいという。釣具店で買うと一箱500円ぐらいするので、自分で採集することにした。
 フトミミズは湿った落ち葉の中、表面近くにいる。市街地なら公園や寺社林で落ち葉を集めた場所にいるが、数を狙うなら片側が山の斜面で、むき出しになったU字溝に落ち葉がたまっているところがいい。このシチュエーションは案外少なくて、有り難いことに多くのU字溝はきれいに掃除されていたりする。

 だが、そんなU字溝を見つけたらしめたものだ。潮干狩り用の熊手を振るって落ち葉をあさると、ほんの5分くらいで20匹ぐらい採れた。野生のフトミミズは元気一杯で、つまもうとするとぴょんぴょん飛び跳ねる。
 採集したミミズは落ち葉といっしょに蓋のできるケースに入れて、冷蔵庫に保存した。

 ウナギは夜釣りが基本で、日没から1時間ぐらいが狙い目らしい。そんなわけで明るいうちに川に行って、小魚など釣りながら日没を待った。すると――

 釣れたのはギギという、その名の通りギーギー鳴くナマズ系の魚だった。ナマズ系なら美味だと思うが、食べるには小さいのでリリースした。

 別の日にはこんなナマズが釣れた。これは天ぷらと味噌汁にしていただいた。
 白身で、天ぷらにするとハゼのようにとろけて、とても美味しい魚だ。アメリカ南部のレストランに行くと、普通にナマズのフリッターが出てくる。

 そして本日、苦節8回目の夜釣りで、ついにウナギをゲットした。
 時刻は1904、日没は1911だから、思ったより早くから活動開始していたことになる。もっとも、昼でも水が濁っていれば釣れるそうである。
 磯竿にスピニングリール、仕掛けはキス天秤にウナギ鉤をつけた簡単なもので、いわゆるぶっこみ釣りだ。川の中程に投げ込んで放置するだけ。竿には鈴がつけてあって、魚が掛かるとチリンと鳴る。

 1938にもう一匹、小さいウナギが釣れた。もがいたのか、釣り糸で首を吊って絡まってしまっている。糸を切ってクーラーボックスに収容し、家に運んでから外すことにする。

 風呂場にためておいた水に移し、エアレーションを開始した。三日ぐらい泥抜きするといいらしい。それが終わったら捌いて蒲焼きにするのだが……さて、うまくできるかどうか。