カーラジオをヴィンテージ物に交換した
私の車はスズキ・エブリィDA64Vという飾り気なしの商用車で、カーラジオはスピーカー一体型の味気ないものがついている。その味気ないカーラジオが故障したので、以前の車についていたものに換装することにした。
Twitterでニコニコ技術部のしらい社長らに取り付け方法を教わった。ぐぐるなら「DA64V オーディオ」など、車の型番と組み合わせるといろいろ出てくる。
ラジオの周囲のパネルは、スナップ式なので、手前に引っ張るだけで外れた。とっかかりはマイナスドライバーのような平らなものを差し込む。
新たに取り付けるのは古いエブリィについていたカーラジオで、昭和末期のモデルだからヴィンテージと言っていいだろう。ただし真空管は使われていない。
このラジオは中波専用だから低機能だが、感度や選択度は高性能で、ちゃんとしたアンテナをつなげば中波BCLに使えるほどだ。バリコンのかわりにコイルのフェライトコアを出し入れするミュー同調方式で、コアの位置を機械的にメモリーすることで「ラジオボタン」を実現している。ラジオ黄金期のテクノロジーだ。
現在のマウントには合わないので、合板でスペーサーを作った。また、フロントパネルもアルミ板で自作した。電源系統の配線は新しいほうのラジオのコネクタを転用した。
このラジオに換装するとスピーカーも取り付けなければならない。DA64Vの場合、左右のフロントドアに埋め込むように、あらかじめ穴やグリルが用意されている。ただし配線は来ていない。
ドアの内張り(トリムパネル)はスナップボタンのような接続部品で取り付けてあるので、引っ張ると剥がせる。ただし、スナップボタンが抜けるべき場所から抜けず、ドア側に残ってしまうのがやりにくかった。
トリムパネルの下にある透明なビニールは、湿気が入るのを防ぐためにあるので、捨ててはいけないそうだ。
車輌本体からドアへの配線は、ゴムの蛇腹を通っている。スピーカーの配線もここを通す。蛇腹だけ外し、針金などを先に通してから電線を引き込むと楽だ。
スピーカーはジョイフルのSPL-016というのを使った。口径16cmの同軸2way。どうせやるならP-610にしたかったのだが、厚すぎて入らなかった。
SPL-016もウインドウを下げるとぎりぎり接触するので、合板でインナーバッフルを作った。きれいな円に切れていないが、見えない部分なので気にしない。
6mm径のボルト・ナットで取り付け完了。ボルトの頭が内側になるので、接着剤をつけて空転しないようにしておく。ナットもゆるみ止めに接着剤を使った。
さらにスピーカー付属のスポンジを周囲を囲むように貼りつけて、トリムパネルを元通りにはめ込む。
換装完了。私はこれじゃないとカーラジオという気がしない。
私は音楽を持ち歩くことには不熱心で、それもいいと思うが、旅先では現地の音を聴きたいほうだ。AM放送は午前中など、ローカル局が地域密着型の番組をやるので、これを聴くのを楽しみにしている。