超会議2のトロッコ列車、製作快調
ニコニコ技術部有志で、超会議2に向けてなにか共同製作しよう、という相談をしていて、hsgw氏が会場にトロッコ列車のようなものを走らせたいと言った。自分としてもMaker Faireで「移動する展示」を模索していたので、これは面白い、やろうやろうということになった。
幕張メッセは内燃機関が動かせない。電動だとバッテリーが大変だ。そこで人力で引くことにした。当初は2~3輛編成の「列車」をモチーフにしていたのだが、コストダウンと単純化、安全性などを考慮して設計を改め、上のような「乗合馬車」スタイルに変更した。とりあえずプロジェクト名は「トロッコ列車」のままだが、いずれ変更するかもしれない。
基本的には台車を紐でひっぱる電車ごっこみたいなものだが、これだって素人にはなかなか難しい。馬車は6人乗りで、一人100kgを想定すると総重量は600kgぐらいになるだろう。引っ張れば動くが、慣性が大きいから止めるのが大変だ。しっかりしたブレーキが必要である。
この馬車は線路のかわりに床にガムテープを貼って、その上を自動操縦でたどる「ライントレーサー」である。牽引係も御者も操縦は考えず、およその方向に引っ張れば馬車が勝手にコース取りしてくれる仕組みだ。それゆえ、前輪はモーターでステアリングする必要がある。私は模型のライントレーサーなら作ったことがあるが、人を乗せられるものは経験がない。
そんなわけで、車輪まわりの工作を ガンランスを作ってみた で知られるyuya氏に頼ることにした。yuya氏はハダツキBODYという自動車板金塗装の工場を持っていて、相談してみると「廃車の後輪を外してきて、そのブレーキをそのまま使うのがよろしかろう」とのこと。
だいたい部品が揃った、ぼちぼち作り始めています、というので、今日、ハダツキBODYに行って見せてもらった。場所はうちから伊勢湾をはさんだ反対側、岡崎市である。みえ川越ICから伊勢湾岸道路に乗って2時間ほどで到着した。
ハダツキBODYの事務所はさながら武器庫であった。銃器やプラモデルがごろごろしている。写真右は「レナの鉈」。さすがというほかない。
制作中のトロッコ列車、前輪部分。木のフレームは仮組用の治具で、本番では金属シャーシに取り付けられる。
重量物用のキャスターに実車のステアリング機構を取り付ける予定だ。
ステアリング用のモーターをいじるyuya氏。
後輪部分。廃車から外してきた車輪を流用する。サイドブレーキのワイヤーが出ている。
車体のほうは「また御社か」でおなじみtapさんに製作を依頼した。この馬車に座ると、周囲を歩く人より頭一つ高くなる設計にしてある。そのほうが目立てるし、乗客も遠くが見通せて気分がいいだろう。不安定にならないように、車体はしっかり作る必要がある。
ライントレースの制御回路は私が作るつもりでいるが、「俺にまかせろ」という人が現れるのを待っている。我こそはという方は名乗り出ていただきたい。また、車体のデザインや装飾、演出面での協力者も募集中だ。詳しくはニコニコ技術部Wikiのトロッコ列車プロジェクト を参照のこと。