4月4日、打ち上げ前日、JAXA招待枠の見学者は指定されたホテルに集合した。元ライブドアの榎本大輔さんがいてびっくり。Twitter宇宙クラスタの面々もいる。
それからバス6台を連ねてKSC(ケネディ宇宙センター)に移動した。周囲は地平線まで湿原とクリーク、ラグーンばかりで、ワニを二頭見かけた。
ビジターセンターからバスツアーでASVC(アポロ・サターンVセンター)に移動する。途中、巨大なVAB(ロケット組立棟)の横を通った。VABのそばにアレスロケットの整備塔が置いてあったが、そのときはVABと較べたせいでとても小さく見えてしまい、そうと気づかなかった。
ASVCはアポロ計画の偉業を見せつける場所で、なかなか圧巻だった。アポロ時代の管制室の一部が移設されており、その先にサターンVの実機が横たわっている。サターンVはジョンソン宇宙センターで見ているが、やはり鳥肌ものだ。スペースシャトルの1.5倍の質量を液体燃料ロケットだけで持ち上げたのだからたいしたものだ。
本来なら半日ほどKSCを見学して過ごす予定なのだが、自分を含む半数ぐらいの人は午後2時から山崎家主催のパーティーに出るので、あまり時間がなかった。バスでホテルに戻り、レンタカーでパーティーに向かう。会場はカナベラル港のほとりにあるレストランだった。
パーティー会場は大にぎわいで、いわゆる宇宙マニアだけではなく、いろんな種類の人がいた。山崎家ゆかりの人や地元の応援団みたいなグループもいて、雰囲気は結婚披露宴に似ている。ピアニストや宇宙飛行士の星出彰彦さんも来ておられた。
山崎大地さんと優希ちゃんは終始人垣に囲まれていたが、どうにか挨拶できた。「おめでとうございます。とうとうここまでこぎつけましたねー」「いやあまったく!」みたいなやりとりになった。大地さんと知り合ったのはロケットガールのアニメ化作業が本格的に始まった頃だから、2006年暮れのことだ。『宇宙主夫日記』を読めばわかるとおり、修羅場の最中だった。
テラスに出ると豪華客船がすぐ横を通って出港していくのが壮観だった。バナーを曳いた軽飛行機も旋回している。
山崎直子さんの等身大パネルがあったので記念撮影する。
NVS(necovideoさんと渋矢さん)はここでもニコ生をしていた。星出さんとともに出演できたのは一生の思い出になるだろう。星出さんは宇宙飛行士になる前から、ニュートンなどに解説記事を書いていた。とても読みやすい文章で、「へえ、NASDA内にこんな人がいるんだな」と思ったものだった。
ノートパソコンでニコ生を見ている女性がいたので話しかけてみると、ドワンゴの人だった。公式ニコ生中継のために三人で来ているという。NVSの二人を引き合わせたところ、もし技術的に可能なら、打ち上げ中継でNVSの映像も使いましょうという話になった。実に臨機応変で機敏なものだ。
もちろん普通のマスコミもたくさん来ていて、「テレ東以外の在京キー局は全部来ている」とのことだった。